フッ素樹脂コーティングの会社選びガイド » フッ素樹脂コーティングの基礎知識 » フッ素樹脂コーティングの空焼きとは?

フッ素樹脂コーティングの空焼きとは?

フッ素樹脂コーティングの空焼きとは?

空焼きとは焼成炉で基材をコーティング加工温度以上に加熱する方法です。空焼きをすると表面の油分を、産科燃焼させて取り除けます。油脂や汚れを除去するときにも採用される方法で、40度以上の温度で数時間焼成をするのです。

空焼きには複数のメリットがあります。油分が分解する際に有毒ガスが発生しません。水と二酸化炭素に分解されるだけです。コーティングの焼成工程において、トラブル原因となる有機成分もぜんぶ分解できます。焼成炉にさえ入る大きさなら大型製品でも処理可能です。

ただ、注意点も複数あります。板厚が薄い製品、精密部品だと熱処理で歪むリスクがあります。次の工程でブラストを行わない場合、金属表面に酸化膜ができることでコーティングが密着しにくくなる点です。とくに銅製品で見られます。

融点が低い合金だと変形したり溶けたりするため注意が必要です。焼入れ鋼では、焼戻し温度次第で焼きなましが求められます。メリットも多いですが注意点もあるため採用する場合は熟慮が必要です。

そもそも脱脂とは

金属加工では脱脂という工程があります。金属の表面に付いた油脂分を取り除く処理です。汚れも取り除く洗浄も兼ねています。金属のめっきや塗装などの表面処理前の下処理です。他にも製品を出荷する前に、洗浄してキレイにするために行われる場合もあります。

一般的に脱脂は複数工程で行うのが特徴です。脱脂以外にもサビや汚れ除去のための酸洗、脱脂や酸洗で使った薬品を水やお湯で洗い流すための水洗もします。

一般的にめっきの前処理は本脱脂と仕上げ脱脂の2工程です。油脂分が多いと予備脱脂も行います。

なぜ脱脂工程(脱脂処理)は必要?

金属加工の工程では多種多様な油を使用します。加工物に油脂分が付着するのはしかたないことです。工作機械をスムーズに動かすため、切削加工では切削油を使います。他にも研削油、プレス油、熱処理油、防錆油などさまざまな場面で用途に合わせて使うのです。

脱脂が不十分な場合はどうなる?

脱脂をしないと、めっきや塗装処理をしようとしても弾けたり、塗膜が密着しにくくなったりします。皮膜自体の物性も十分になりません。脱脂に加えて、油まみれの汚れたままの製品を出荷することになるのです。そのため、適切な脱脂が求められます。

空焼き以外の脱脂方法:溶剤洗浄

空焼き以外に溶剤洗浄があります。有機溶剤を使用し、溶解力で対象物の表面に付いた汚れや付着物を洗浄する方法です。溶剤は一般的に石油系溶剤が主成分の薬剤を使います。ただ、洗浄力を高めるため、超音波やスプレーも併用して洗浄する場合もあります。

フッ素樹脂コーティング会社
おすすめ3選

全国展開の
フッ素樹脂コーティング会社3

全国のフッ素樹脂コーティング会社を調査し、上の選び方ポイントを踏まえたうえで、全国3拠点以上の事業所(従業員数80名以上)を保有し、またコスト品質納期(QCD)が厳しい自動車業界での実績があり、多種多様なフッ素樹脂コーティングを取り扱う会社3社をピックアップしました。(2021年5月時点調査)

【業界のパイオニア】
フロロコート名古屋

引用元:フロロコート名古屋公式サイト
https://www.fluorocoat-nagoya.co.jp/

特徴
フッ素樹脂コーティングの日本のパイオニアとして表面改質技術と実績で業界をリード!多種多様な塗料と技術力で特注品から量産化まで対応。
対応業種

自動車、医療、半導体、食品加工機械(鉄板、窯など)、一般産業機械、化学、 ゴム、OA機器、製紙・印刷機械、繊維機械、建築、宇宙・航空

【自社オリジナル】
株式会社吉⽥SKT

引用元:吉田SKT公式サイト
https://www.y-skt.co.jp/

特徴
自社オリジナルのフッ素樹脂コーティングをはじめ多種多様な塗料をあつかっており、有機無機複合コーティングなどオリジナルのコーティング剤で対応
対応業種

自動車、医療、半導体関連、食品、宇宙・航空

【他の素材でも対応】
⽇建塗装⼯業株式会社

引用元:日建塗装工業公式サイト
http://www.nikken-toso.co.jp/

特徴
フッ素樹脂コーティングの他、自社独自の特許製品やセラミックコーティングなどフッ素樹脂以外のコーティングにも幅広く対応。
対応業種

一般産業機械、化学、半導体、食品、医療、自動車、ゴム、医薬、OA機器、製紙・印刷、繊維、建築