金属製品の表面処理を行う場合、製品を薬液の中に沈めて塗装を行う方法のことです。スプレーを吹き付けて行うスプレー処理よりも薬液の中で処理するため、細部まで薬液が入り込むでしょう。そのため複雑な形状や大きな製品でも処理することが可能です。また薬液の濃度も安定しやすいなどのメリットが挙げられます。
ただ金属製品を薬液に沈める際、エアポケットが発生することがあり、エアポケットの部分だけ処理ができていないこともあるでしょう。またスプレー処理よりも多量の薬液が必要になるといったデメリットもあります。
ディッピングは、様々な素材で用いることが可能です。塩ビ・シリコン・ポリエチレン・ポリエステル・グラスファイバー・カプトンなど様々あります。そのため用途に合わせて、ディッピング処理が行えるでしょう。
ディッピングの用途は多岐にわたります。身近な製品もディッピング処理が行われていることも多いでしょう。
金属の表面処理として、薬液と対象物を接触させて塗装を行う方法にディッピング処理とスプレー処理の2つがあります。ディッピング処理は直接薬液に沈める処理方法ですが、スプレー処理は薬液を吹き付けて塗装を行う方法です。つまり、処理の仕方が全く異なってきます。この二つの処理方法はサイズ・形状・生産量などから選択するのが一般的でしょう。
ディッピング処理の場合、薬液がスプレー処理よりも多くなってしまいますが、仕上がり自体は安定しやすいという特徴があります。一方スプレー処理は薬液自体のロスは少なく、処理性がアップするといった特徴があるでしょう。ただスプレー処理の場合、スプレー用ノズルを使用するため、ノズルを定期的にメンテナンスする必要があり、怠ればスプレーができずスプレー処理が行えません。一方、ディッピングであれば薬液を入れるケースのゴミを除去するなどの清掃は必要となりますが、スプレー処理よりも管理やメンテナンスは簡単でしょう。
ディッピングと似た処理方法として、ゴムライニングが挙げられます。ゴムライニングとは金属製品をゴムで保護することで、耐食性や耐摩耗性をアップさせられるメリットがある処理法です。
ただゴムライニングは液体ではなく、ゴムのシートを対象物に付着させてコーティングするため、対象物に樹脂の液体をつけコーティングを行うディッピングとは大きく異なるでしょう。
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