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フッ素樹脂とアルキド樹脂の違いとは

コーティングを選ぶ際に、フッ素樹脂とアルキド樹脂のどちらが適しているか迷う方も多いでしょう。両者にはそれぞれ異なる特徴があるため、選択には十分な理解が必要です。ここでは、アルキド樹脂の特性やメリット・デメリット、さらにフッ素樹脂との違いについて解説します。

アルキド樹脂とは

アルキド樹脂は、塗料用として広く使用されるポリエステル樹脂の一種です。多価アルコールと多塩基酸を基本構造とし、ヒマシ油やヤシ油などの油脂成分によって変性されて製造されます。このため、含有する油分の量に応じて、長油型、中油型、短油型アルキド樹脂として分類されることがあります。

プラスチック部品よりも、金属部品に使用されることが多い樹脂です。
用途としては、家具や建築用のコーティングのほか、自動車補修用プライマー、特殊用途のコーティングなどです。日常生活でよく使用される家電製品に使われることもあります。

アルキド樹脂のメリット・デメリット

アルキド樹脂のメリット

光沢があり、美しい仕上がりを求める場合に適しています。
また、耐候性が高いことから、屋外で使用するものをコーティングする際にも向いているでしょう。
塗りやすく、ハケやローラーを使ってもきれいに仕上がります。
さまざまなメリットがありながら、他の高性能樹脂に比べて安価なのも特徴です。

なお、どの程度油(脂肪酸)を含んでいるかで特徴や性質が変わります。
油含有量が~45%程度で短油性、光沢や耐熱性があるほか、長油性より硬度に優れている点が特徴です。
油含有量が45~55%程度の中油性は、中間的な性質であり、長油性より乾燥が早く、光沢も良好です。
油含有量55%以上は長油性に分類され、速乾性は落ちますが、粘度が低いため作業するのに適しています。

アルキド樹脂のデメリット

アルキド樹脂は安価である一方、耐用年数が短いという特徴があります。また、耐候性は高いものの耐久性の点で問題があるので、常に屋外に出しっ放しにしておくものに使用するのには適していません。

油の含有量によってデメリットが異なるため、事前に確認が必要です。例えば、油分の少ない短油型は速乾性がある一方、油分を多く含む長油型は乾燥に時間がかかります。

フッ素樹脂とアルキド樹脂の違い

フッ素樹脂とアルキド樹脂にはさまざまな違いがありますが、中でも耐久性と価格の差が大きなポイントです。

フッ素樹脂は価格が高いものの、耐久性に優れています。一方、アルキド樹脂は比較的安価ですが、耐久性が劣るため、用途に応じて選ぶことが重要です。

耐薬品性にも違いがあり、フッ素樹脂は非常に優れた耐薬品性を持つ一方、アルキド樹脂は耐アルカリ性が低い傾向にあります。コーティングを施す素材や目的、使用環境に応じて、最適な樹脂を選択することが重要です。

耐久性を重視しない場合はアルキド樹脂、コストがかかっても耐久性を求める場合はフッ素樹脂が適しています。
塗料には他にもさまざまな種類があるので、総合的に検討しましょう。

フッ素樹脂コーティング会社
おすすめ3選

全国展開の
フッ素樹脂コーティング会社3

全国のフッ素樹脂コーティング会社を調査し、上の選び方ポイントを踏まえたうえで、全国3拠点以上の事業所(従業員数80名以上)を保有し、またコスト品質納期(QCD)が厳しい自動車業界での実績があり、多種多様なフッ素樹脂コーティングを取り扱う会社3社をピックアップしました。(2021年5月時点調査)

【業界のパイオニア】
フロロコート名古屋

引用元:フロロコート名古屋公式サイト
https://www.fluorocoat-nagoya.co.jp/

特徴
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対応業種

自動車、医療、半導体、食品加工機械(鉄板、窯など)、一般産業機械、化学、 ゴム、OA機器、製紙・印刷機械、繊維機械、建築、宇宙・航空

【自社オリジナル】
株式会社吉⽥SKT

引用元:吉田SKT公式サイト
https://www.y-skt.co.jp/

特徴
自社オリジナルのフッ素樹脂コーティングをはじめ多種多様な塗料をあつかっており、有機無機複合コーティングなどオリジナルのコーティング剤で対応
対応業種

自動車、医療、半導体関連、食品、宇宙・航空

【他の素材でも対応】
⽇建塗装⼯業株式会社

引用元:日建塗装工業公式サイト
http://www.nikken-toso.co.jp/

特徴
フッ素樹脂コーティングの他、自社独自の特許製品やセラミックコーティングなどフッ素樹脂以外のコーティングにも幅広く対応。
対応業種

一般産業機械、化学、半導体、食品、医療、自動車、ゴム、医薬、OA機器、製紙・印刷、繊維、建築