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フッ素樹脂コーティングのETFEとは?

ETFEとは?

ETFE(Ethylene tetrafluoroethylene)とは、テトラフルオロエチレンとエチレン共重合体のフッ素樹脂のことです。PTFEとPEの中間の性質を持ち、耐薬品性・絶縁性・低摩擦性に優れています。

PE(poly ethene)とは、いわゆるビニールのこと。耐熱性や強度は極めて弱いものの、安くて大量生産できます。このPEとPTFEの双方の性質を持ち、PTFEの成形性が困難という弱点を克服したフッ素樹脂がETFEです。PTFEより成形しやすいため、コストを抑えられるメリットがあります。

ETFEの性質とその用途

ETFEは熱可塑性を持つフッ素樹脂で、融点は270℃(※)で、温度−200℃?150℃という幅広い温度間で安定して使用できるのが特徴です。

電気絶縁性や耐薬品性、電気絶縁性、低摩擦性、そして機械的特性に優れたバランスよいフッ素樹脂で、耐放射線特性もあります。そのため原子力関連の電線等の被覆材や原子力発電所の原子炉制御関係のケーブルなどにも採用されています。

またETFEは透明度が高く、ガラス以上の採光率を持つためビニールハウスや温室、ドームスタジアムなどにも使用されています。

(※)参照元:日本ポリマー公式サイトより( https://nihon-polymer.co.jp/2021/04/17/2176/

ETFEの加工

PTFEほど溶融粘度が高くないので、汎用プラスチックと同じように押出成形法や射出成形法、トランスファー成形法、溶融圧縮成形法といった溶融流動成形が可能です。

ETFEとPVDFの違いとは?

ETFEと同様に、PEとPTFEの2つの性能を持つ樹脂開発で誕生したのがPVDF(Poly Vinylidene DiFluoride:ポリビニリデンフルオライド)です。炭素(C)を中心に半分がフッ素(F)で半分が水素(H)という同じ原子種類と分子比率ですが、その性質は少し異なります。

まずETFEの融点は270℃で連続使用温度は150℃に対し、PVDFの融点は160℃で連続使用温度は130℃と低めなので、ETFEのほうが耐熱性は優れていますがPCDFは加工しやすいというメリットがあります。

酸やアルカリに対する耐薬性はETFEのほうがPVDFより高い傾向がある一方で、PVDFは圧縮・衝撃など機械的強度が強いという特徴があります。

フッ素樹脂コーティング会社
おすすめ3選

全国展開の
フッ素樹脂コーティング会社3

全国のフッ素樹脂コーティング会社を調査し、上の選び方ポイントを踏まえたうえで、全国3拠点以上の事業所(従業員数80名以上)を保有し、またコスト品質納期(QCD)が厳しい自動車業界での実績があり、多種多様なフッ素樹脂コーティングを取り扱う会社3社をピックアップしました。(2021年5月時点調査)

【業界のパイオニア】
フロロコート名古屋

引用元:フロロコート名古屋公式サイト
https://www.fluorocoat-nagoya.co.jp/

特徴
フッ素樹脂コーティングの日本のパイオニアとして表面改質技術と実績で業界をリード!多種多様な塗料と技術力で特注品から量産化まで対応。
対応業種

自動車、医療、半導体、食品加工機械(鉄板、窯など)、一般産業機械、化学、 ゴム、OA機器、製紙・印刷機械、繊維機械、建築、宇宙・航空

【自社オリジナル】
株式会社吉⽥SKT

引用元:吉田SKT公式サイト
https://www.y-skt.co.jp/

特徴
自社オリジナルのフッ素樹脂コーティングをはじめ多種多様な塗料をあつかっており、有機無機複合コーティングなどオリジナルのコーティング剤で対応
対応業種

自動車、医療、半導体関連、食品、宇宙・航空

【他の素材でも対応】
⽇建塗装⼯業株式会社

引用元:日建塗装工業公式サイト
http://www.nikken-toso.co.jp/

特徴
フッ素樹脂コーティングの他、自社独自の特許製品やセラミックコーティングなどフッ素樹脂以外のコーティングにも幅広く対応。
対応業種

一般産業機械、化学、半導体、食品、医療、自動車、ゴム、医薬、OA機器、製紙・印刷、繊維、建築