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フッ素樹脂とシリコン樹脂の違いとは

シリコン樹脂は日用品から塗装まで、幅広い用途で用いられているものです。さらに安価な素材であるため、費用を抑えながら塗装をしたいと考えたとき有力な選択肢となります。

しかしフッ素樹脂コーティングとの違いも把握したうえで選ぶことが大切。ここではシリコン樹脂の特徴とフッ素樹脂コーティングとの違いについて解説します。

シリコン樹脂とは

シリコン樹脂とは、地球上に多く存在しているケイ素からなる有機化合物で、「ケイ素樹脂」と呼ばれることもあります。日常のさまざまなところに使われていて、家電製品や人工臓器、美容整形に用いられるシリコンバッグなどの原料です。

最近ではキッチン用品やスマートフォンのケースに用いられていることでも知られます。基本的な外見は半透明ですが、製品によっては着色されて販売されていることもあります。

固体であれば柔らかく自由に湾曲させられる形状ですが、液体として使われることも珍しくありません。シリコン塗料やシリコンオイルが液体状の製品としての代表格です。

シリコン塗装のメリット・デメリット

シリコン塗装のメリット

耐用年数10～15年と耐久性が高い
安価であり施工の費用が安くなる
よく用いられる塗料であるため不安がない
汚損に強く長く使用し続けられる
紫外線に強く耐熱性がある
撥水性や電気絶縁性に優れる

紫外線にあたっても劣化しにくく、耐熱性・撥水性・電気絶縁性に優れていることから、耐久性が高いことが特徴です。耐用年数を考えると、塗料として十分な耐久性だと言えます。

汚損に強い性質を持っているため、美しいままの塗装が長続きするでしょう。また安価であるため、塗装の費用を抑えたいときにも適する塗料です。

シリコン塗装のデメリット

耐薬品性が低く劣化が起こることがある
溶剤によって膨潤やクラックが起こる
シリコン樹脂含有量によって耐久性が変わる

シリコン樹脂は耐久性が高いものの、耐薬品性が低いというデメリットを持ちます。特に炭化水素系の溶剤に弱く、膨潤やクラックが起こる可能性があります。

また実際の耐久性はシリコン樹脂の含有量により変わるため、塗料の種類によっては思ったような耐久性が得られないかもしれません。

フッ素樹脂とシリコン樹脂の違い

シリコン樹脂とフッ素樹脂の違いは、フッ素樹脂コーティングのほうが耐熱性・耐薬品性・耐塩性に優れていることです。フッ素樹脂の分子構造は分子量が数千万ほどになることもある特殊な構造。そのためこれらの特性が生まれます。しかし高価な素材であり、手軽にコーティングするのであればシリコン樹脂のほうが使いやすいかもしれません。シリコン樹脂も耐熱性や耐寒性に優れますが、フッ素樹脂のほうがより厳しい環境に耐えます。

シリコン樹脂は280℃までの環境下で使用できる一方、フッ素樹脂は300℃まで耐えられるためです。ただし耐寒性はシリコン樹脂のほうがあり、-70℃でも使用できます。フッ素樹脂は-50℃までであるため、耐寒性を求めるならシリコン樹脂のほうが有利です。

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