研磨材を使って基材表面のサビや汚れを取り除く表面処理法です。ブラストでは研磨剤の粒子を圧縮空気で製品表面に吹き付けます。表面に粒子がぶつかることで、打撃や切削として作用。表面処理が可能になります。
フッ素樹脂コーティングを行う基材は、加工前に油脂・サビ・粉塵で汚れている場合があります。汚れた状態でフッ素樹脂コーティングをすると、コーティングの性質が変化してしまい、密着性や耐久性が損なわれる可能性があります。
ブラスト加工を施すことで、表面の汚れを打撃や切削の除去が可能です。ブラスト後はフッ素樹脂コーティングやプライマーの密着性が良くなります。
テフロン™フッ素樹脂は吸着しにくい性質があります。そのためコーティング対象の基材に下塗りであるプライマリー処理だけ施しても、接着しやすくなるだけで密着性は不十分です。
ブラスト加工の打撃や切削で、対象基材の表面は凸凹になります。プライマリー処理と比較して、表面積が増加。凸凹がテフロン™フッ素樹脂と噛み合うアンカー効果により、コーティングをした際の密着性を高められます。溶射やメッキの前処理でもブラスト加工が採用されます。
基材への打撃や切削作用があります。この作用はメリットにもデメリットにもなるものです。衝撃の強さは、採用した研磨材の重さと圧力で決定します。表面の加工度は各種研磨剤の粒子によりコントロール可能です。しかし薄板だと表面と裏面の表面積に差が出ます。ただし反りや歪みが発生することもあるため、安定した寸法が求められる場合は注意が必要です。またブラストの前は脱脂工程で高温処理します。対象物次第で、ブラストで変形するケースがあります。
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全国のフッ素樹脂コーティング会社を調査し、上の選び方ポイントを踏まえたうえで、全国3拠点以上の事業所(従業員数80名以上)を保有し、またコスト品質納期(QCD)が厳しい自動車業界での実績があり、多種多様なフッ素樹脂コーティングを取り扱う会社3社をピックアップしました。(2021年5月時点調査)