フッ素樹脂コーティングはさまざまな工程を経て、検査をクリアしたものが出荷されます。
このページでは、フッ素樹脂コーティングの検査方法、検査工程のポイントを解説していきます。
フッ素樹脂コーティングの検査工程は、一般的な以下の方法が採用されています。
それぞれの工程でポイントがあり、検査をクリアしたものが製品として出荷されます。
外観検査とは主に目視で行う検査のことで、製造業以外にもさまざまな業界で行う工程です。外観検査の目的は一定のクオリティが維持できているか、目視で確認し不良品を出荷しないことです。
目視での外観検査が多いですが、企業によっては外観検査用の設備を投入しているケースもあるようです。
外観検査のポイントとしては、以下の3つを確認しましょう。
まずはコーティングの加工範囲が指示通りであるか確認します。図面や指示書などを見ながら目視で行います。マスキングなどの指示がある場合は、同様に指示通り加工が施されているか確認します。
指定のコーティング材が使用されているか、指示書や加工記録と照らし合わせることも目視検査の工程として行います。コーティング材を間違ってしまうと、製品自体が別物になってしまいます。
そしてコーティングの仕上がりに問題がないか、様々な角度から目視での確認を行います。必要であれば拡大鏡を使用、指触検査なども行い、不備や不良がないか検査します。
フッ素樹脂コーティングの膜厚測定検査は、コーティングの厚みが正確であるか検査する工程です。コーティングの厚みは、製品の機能や寿命に影響するため、欠かせない工程となります。
一般的にコーティングの検査では、物差しやノギス、マイクロメーターといった道具を用いて検査を行います。しかし、この方法は製品からコーティングを剥がさないといけないため、膜厚計などを使用して検査するケースもあります。
膜厚計を使用した検査は、コーティングを剥がす必要がなく、傷がつくリスクも低いためおすすめの方法といえます。また、膜厚計は主に以下の2種類が用いられます。
電磁式膜厚計は電磁石に流れる電流性を利用して、コーティングの厚みを計ります。渦電流式膜厚計は渦電流の大きさや抵抗を利用する方法です。
ピンホール検査とは、目に見えないような小さい穴が開いていないか検査する工程です。ピンホールがあると製品の使用中に影響が出てしまう場合があるため、大切な検査工程となります。
ピンホールは目視検査を行うこともありますが、目視での判別が難しい場合は気密検査や非破壊検査の一つである超音波検査、高精度な画像を得られるCCDカメラを用いることもあります。
これらの道具、もしくはAIなどを活用することで、よりピンホール検査の精度が向上するといえます。
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全国のフッ素樹脂コーティング会社を調査し、上の選び方ポイントを踏まえたうえで、全国3拠点以上の事業所(従業員数80名以上)を保有し、またコスト品質納期(QCD)が厳しい自動車業界での実績があり、多種多様なフッ素樹脂コーティングを取り扱う会社3社をピックアップしました。(2021年5月時点調査)