フッ素樹脂コーティングの会社選びガイド » フッ素樹脂コーティングの基礎知識 » フッ素樹脂とPES樹脂の違いとは

フッ素樹脂とPES樹脂の違いとは

フッ素樹脂とPES樹脂はどちらも性能の高い産業用樹脂として幅広い用途で用いられます。しかし、持ち合わせる特性には違いがあり、さまざまな用途によって使い分けられています。ここではフッ素樹脂とPES樹脂の違いを詳しく紹介します。

PES樹脂とは

PES(ポリエーテルスルホン)樹脂は耐熱性と耐久性を備えたプラスチックです。熱たわみ温度は205度と難燃性を備え、絶縁性能も高いため、電子部品や試験装置の絶縁部品として広く採用されています。また耐熱性と耐水性を合わせ持っており、調理器具のコーティング下地にも使われています。

PES樹脂のメリット・デメリット

メリット①高い機械的強度を持つ

PES樹脂は高剛性・高強度を備えており、変形しにくい特性があります。さらにガラス繊維を充填することで強度が一層向上し、高温環境や強い衝撃にも耐えられるため、自動車や航空機の部品に広く利用されています。

メリット②高い電気絶縁性

PES樹脂は高い電気絶縁性があるため、電気部品の絶縁部品として使われます。高い耐熱性と燃えにくさを併せ持つため、小型精密機械のカバーなどに適しています。

メリット③医療機器部品への適性

PES樹脂は薬品耐性に優れ、頑丈で、光透過率90%以上(※メーカー公表値)のグレードも存在します。さらに、繰り返し使用による物性劣化が少なく、高温下の水や蒸気による加水分解にも強いため、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)にも耐えられます。これらの特性から、高い清潔性と安全面への配慮が求められる医療業界でのニーズが高く、各種医療機器の部品に広く利用されています。

メリット④優れた生産性

PES樹脂は量産成形が容易で、大量生産に適した素材です。そのため長い間、安定して供給されており、入手しやすいことから設計段階で機械の部品に採用しやすい点が魅力となっています。

デメリット①原材料のコストが高い

PES樹脂は原材料が一般的なエンジニアリングプラスチックより価格が高くなりがちです。しかし高剛性・高強度を持つため、金属部品の代替にも用いられることも多く、結果的に金属を置き換えることでコストカットを見込める場合もあります。

デメリット②紫外線に弱い

PES樹脂は耐熱性・難燃性に優れる一方で紫外線に弱く、屋外環境では劣化が進みやすい傾向があります。紫外線による分子構造の変化が原因ですが、適切な処理を施せばある程度防ぐことが可能です。代表例として、カーボンブラックなど比較的安価で紫外線吸収効果のある材料を加える方法があり、用途に応じた対策が求められます。

デメリット③低温環境での限界

PES樹脂は耐熱性と頑丈性を両立した樹脂ですが、マイナス40度以下の低温環境では衝撃強度が低下するとされています。そのため寒冷地や冷凍設備での使用は注意が必要です。

フッ素樹脂とPES樹脂の違い

フッ素樹脂は耐薬品性・耐熱性・非粘着性を備え、摩擦係数が低い一方、機械的強度や耐摩耗性は低めで加工が難しく、価格も高めです。PES樹脂(ポリエーテルスルホン)は高い機械的強度と耐熱性を持ち、薬品や蒸気への耐性があり、繰り返し滅菌が可能で医療・食品分野で利用されますが、耐薬品性や滑り性はフッ素樹脂に劣ります。

用途により、化学的安定性重視ならフッ素樹脂、強度・加工性重視ならPES樹脂が適しています。特性を把握した上で活用を検討すると良いでしょう。

フッ素樹脂コーティング会社
おすすめ3選

フッ素樹脂コーティング
メーカー3選を詳しく見る

様々な機器や部品などに加工を施すことで、耐性を付与できるフッ素樹脂コーティング。耐性を持たせるのは性能を向上させるだけではなく、安全性に直結することも理由のひとつです。
どんな耐性を持たせたいか、どんな仕上がりを求めているのかによって加工メーカーをしっかり検討するようにしましょう。ここでは、用途別におすすめのフッ素樹脂コーティング加工メーカーをご紹介します。

量産部品・機器パーツ
コーティングなら
フロロコート名古屋
フロロコート名古屋公式キャプチャー

引用元:フロロコート名古屋
https://www.landingpage-synergy.com/Y3dpVfRU/

特徴
  • 塗装ロボットと自社設計の連続塗装ラインにより、均一かつ高効率なコーティングと大量生産を実現し、人件費の削減および加工時間の短縮を通じて、トータルコストを最適化
  • また、部分コーティングにも対応し、自動車部品の量産実績があります
主な対応基材

鉄/SUS/ゴム/銅/真鍮/PPS/ガラス/FKM/CFRP/PEEKなど

大型設備・タンク
コーティングなら
吉⽥SKT
吉⽥SKT公式キャプチャー

引用元:吉田SKT
https://www.y-skt.co.jp/

特徴
  • 強酸・強アルカリ環境に対応する焼き付けコーティングに特化し化学・自動車・食品分野での実績を持つ老舗メーカーです。
  • 大型設備により配管から大型タンクまで対応可能で、複数拠点による柔軟な生産体制と性能評価サービスも強みとしています。
対応基材

※公式に基材情報なし、カタログをダウンロードしてご確認ください。

高純度設備
コーティングなら
日本フッソ工業
日本フッソ工業公式キャプチャー

引用元:日本フッソ工業
https://www.nipponfusso.co.jp/

特徴
  • 熱交換器など特注機器をコーティングまで一貫対応。接液・接ガス部の非金属化によりコンタミリスクを低減し、半導体・医薬・食品など高純度環境での実績があります
  • 用途に応じた素材選定や形状最適化にも対応可能です。
対応基材

セラミック/CFRP/石英/鋼/鉄/鋳鉄など