フッ素樹脂とPI樹脂(ポリイミド樹脂)は、どちらも高機能樹脂として産業用途で広く用いられています。いずれも高温環境や過酷な条件下での使用に耐える特性を持っていますが、その性質や加工性、適した用途には違いがあります。本記事ではPI樹脂の概要やメリット・デメリット、フッ素樹脂との違いなどについて解説します。
PIとは、ポリイミド(Polyimide)の略語で、PI樹脂(ポリイミド樹脂)は、耐熱性や強度、電気絶縁性に優れた高性能樹脂の一種です。熱分解温度は400℃〜500℃と非常に高く、過酷な熱環境でも形状や機能を維持できる特性があります。
PI樹脂には、熱硬化性、熱可塑性、非熱可塑性の3種類があります。主にスマートフォンなどの電子機器、航空宇宙産業、医療機器などで用いられており、フィルム状や成形部品として使用されることが一般的です。
PI樹脂は300℃程度までであれば連続使用が可能で、短時間であれば400℃近くの高温にも耐えられます。通常のプラスチックが軟化・分解してしまう高温環境でも形状や性能を保つことができる点は大きなメリットです。
また、極低温にも強く、マイナス数百度でも性質を維持できるため、温度範囲が幅広いのも特徴です。
PI樹脂は絶縁性能が極めて高いこともメリットです。電気を通さない絶縁体であるだけでなく、高い誘電強度を持っているため、高周波信号を扱う電子部品などにも適しています。
耐薬品性もPI樹脂のメリットです。腐食性の強い薬品に対しても性能を保ち、一般的な有機溶剤にはほとんど影響を受けません。そのため、半導体製造装置の内部や化学プラントなど、薬品に触れる可能性がある用途でもよく利用されています。
ただし、濃硫酸や高温の強アルカリなどの薬品では取り扱いに注意が必要です。
PI樹脂は耐熱性が高い反面、加熱して溶かすことが難しく、一般的な射出成形ができないものが多いため、加工には特殊な工程が必要です。
PI樹脂は、加工に手間がかかるため、コストが高くなる点はデメリットです。実際に汎用樹脂よりもかなり価格が高く、同じ重さなら100倍以上の値段になることもあります。そのため、PI樹脂が使用されるのは他の素材では代用がきかない場合に限定されることが多いようです。
一部のPI樹脂は使用環境の湿度を吸いやすく、数%の水分を吸収する性質があります。吸水したPI樹脂は膨張したり、電気特性が変化したりするため、高い精度が要求される用途では取り扱いに注意が必要です。使用環境によっては性能に影響が出る可能性があります。
フッ素樹脂とPI樹脂は、どちらも高い耐熱性や電気絶縁性を備えた高機能樹脂ですが、それぞれの性質には明確な違いがあります。
まず、耐熱性についてはどちらも高い水準ですが、上限温度を見るとPI樹脂がわずかに優れています。フッ素樹脂の中でも代表的なPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は約260℃までの耐熱性能を持ちますが、PI樹脂は400〜500℃前後の高温環境でも物性を維持することが可能です。そのため、高温用途であっても、具体的な温度条件で使い分けられる傾向にあります。
次に、耐薬品性については、PI樹脂はフッ素樹脂と同様に、多くの薬品に対して高い耐性を持っています。一方で、濃塩酸や濃アルカリ溶液中に長時間さらすと、徐々に劣化する可能性がある点は注意が必要です。そのため、より高い耐薬品性が求められる場合には、フッ素樹脂が選ばれるケースが多く見られます。中でもPTFEは、強酸・強アルカリ・有機溶剤などの幅広い薬品に対して安定しており、ごく一部の例外を除き反応しにくい性質があります。
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様々な機器や部品などに加工を施すことで、耐性を付与できるフッ素樹脂コーティング。耐性を持たせるのは性能を向上させるだけではなく、安全性に直結することも理由のひとつです。
どんな耐性を持たせたいか、どんな仕上がりを求めているのかによって加工メーカーをしっかり検討するようにしましょう。ここでは、用途別におすすめのフッ素樹脂コーティング加工メーカーをご紹介します。
引用元:フロロコート名古屋
https://www.landingpage-synergy.com/Y3dpVfRU/
鉄/SUS/ゴム/銅/真鍮/PPS/ガラス/FKM/CFRP/PEEKなど
引用元:吉田SKT
https://www.y-skt.co.jp/
※公式に基材情報なし、カタログをダウンロードしてご確認ください。
引用元:日本フッソ工業
https://www.nipponfusso.co.jp/
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